けん玉で、健康づくりとフレイル予防を考える
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けん玉で健康づくり?!と思われる方もいるかもしれませんが、実は意外と健康づくり、介護予防に役立つことがけん玉にはたくさんあります。
・適度な運動になる
⇒けん玉はゆっくり歩く程度のウォーキングと同程度の運動量があります
・達成感
⇒技や動作が一つできると、喜びを感じ、ストレス発散ややる気UPへと繋がります
・脳機能の活性化
⇒新しいコトや、慣れないコトに挑戦することで、前頭前野が活発化すると言われています
・認知症予防
⇒認知症予防に最適なのは、デュアルタスクともよばれる「ながら運動」。けん玉はながら運動にも最適
・免疫力向上
⇒笑顔になることで、ナチュラルキラー細胞が活性化。免疫機能の向上も期待できます
・人との交流
⇒社会参加や他者とのコミュニケ―ションにも、けん玉は最適です!
これらをシンプルにまとめた資料を作成しました!
★けん玉で健康づくり(PDF)★
これまでも色々な場所でけん玉イベントを開催してきていますが、参加されるお子さまの保護者やシニア世代の皆さまから、
「けん玉って健康にもいいらしいのよね~」
「でも難しくって」
「どういうやり方をすればいいのかしら」
という声を頂くことがありました。
そこで、今回のイベントでは、けん玉を使って「フレイル(※)」を予防する、という事を主軸にして、どなたでもトライしやすいけん玉エクササイズでできる健康づくり講座を開催しました。
※健常な状態と要介護状態(寝たきり)の間の段階で、心身のさまざまな機能が低下した状態のこと
ここからは、ゲストに来て頂いた作業療法士さんからの話も参考にさせて頂いて記事を書きます。
フレイルの予防には、「栄養」「運動」「社会参加」が大切と言われています。
運動が大事とはわかっていても(言われても)、継続しづらいという課題を多くの人がお持ちではないでしょうか。
「『寝たきり』にならない5つの習慣」の著者として著名な白澤卓二先生も、著書の中でけん玉に触れられています。
(以下、著書より一部抜粋)
「寝たきり予防には何か運動を……とはいえ、体を動かす習慣のない人がいきなり激しい運動に取り掛かるのは怪我のもと。この点、けん玉は子どもからシニアまで誰でも気軽に始めるのに適した運動なのです。」
「片足立ちで20秒以上バランスをとれない人は、認知症を含む脳疾患の発症リスクが高いという研究結果もあるほどで、バランス感覚の低下は避けられない加齢現象でありながら、低下にまかせてはおけないという厄介な問題です。
そのバランス感覚を鍛えるために最適なのが、けん玉の皿に玉をのせて静止する『手のせろうそく』なのです。」
(抜粋部分ここまで)
けん玉を取入れるメリットとしては、
・特別な施設や器具が必要ない
・自宅でできる
・短い空き時間でもできる
・達成感が得やすい!
等々があるかと思います。
何も、世界的なトリック(技)をやる必要はありません。というかすぐにはできません。
それこそ、大皿(※)でさえ、最初はやる必要はありません。
※玉をひっぱりあげて大皿に乗せる、という技
この、「大皿」をしようとすると、初心者にとっては難しいことがたくさんです。
「玉をまっすぐ引き上げる」
「目での追跡と落下地点の予測」
「皿を正確に落下地点に移動させる」
「膝のクッションで柔らかくキャッチ」
・・・大げさに聞こえるかもしれませんが、初心者(特に小さな子どもやシニア世代の方々に)にとっての壁は、かなり高く、このハードルで「けん玉=難しい」のイメージを作っている場合も少なくありません。
大皿の前に、楽しみながらけん玉に必要な動きが身につく「けん玉メダルチャレンジ」という初心者向けのけん玉検定のプログラムを作成し、今全国に広まっています。
詳細は、けん玉検定公式ウェブサイトへ(https://kendamakentei.com/)
上記メダルチャレンジは主に、小さなお子さま向けに開発したプログラムですが、今回のイベントでは、様々な年齢層とご体力に合わせて、立っても座ってもでき、脳の様々な場所を同時に使うデュアルタスク・マルチタスク運動になるけん玉エクササイズを考え、みんなで挑戦しました。
デュアルタスク運動??!
と新しい単語が出てきましたが、〇〇をしながら◎◎をする、という「ながら運動」という言葉にも置き換えられます。
一つのことだけでなく、ながら運動をすることで、脳のたくさんの場所を同時に活性化させる狙いがあります。
今回、
・皿の上に玉を乗せて、歩く、左右に振る
・足の下を通して、持ち替える
・背中の後ろを通して、持ち替える
・けん玉を落とさないように片足立ちになる
など、初心者でもできる動きを実践しました。
けん玉がすでにに上手い人であれば、「もしかめ」をしながら反対の手をグー・パーする、といいう動きにも挑戦してみようというコーナーも。
もしかめしながら、反対の手を挙げてグー・チョキ・パー、までできると、達人レベルです。
慣れてくればもちろん、「とめけん」「ひこうき」といった技に挑戦するのも楽しいことでしょう!
いわゆる「ながら運動」で無いように思っても、けん玉の技をしているときは、視覚、聴覚、触覚をつかながら全身運動をしているので、知らずのうちにマルチタスク運動になっている、というお話も伺いました!
健康のため、と義務的に行うのではなく、「できた!」という達成感や、人との交流も含めて楽しむことが、脳の活性化ややる気UP、そして「社会参加」へとつながります。
たくさん体を動かしお腹が空けば、フレイル予防でけん玉とは一見関係なさそうな「栄養」にもつながる、かもしれませんというお話も!
けん玉、やってみようかなという方は、けん玉選びにこちらの記事もご参考にしてください。
はじめてのけん玉選び
https://www.gloken.net/jp/firstkendama/
けん玉という遊びを通じて考えられる健康づくり、そしてフレイル予防、是非試してみてください!
(窪田)