日常に「楽しい」をもっと③ ~「できた!」は増やせる~

 前回、けん玉ワールドカップの記事で、初心者の「できない~」という声を「できた!」に変えることを大切にしていると書きました。…とはいえ、けん玉は、難しいです。

 一般的に最初の技とされる「大皿」をとっても、その動きを分解してみると、紐に繋がれフラフラ揺れる玉を
①まっすぐ引き上げ
②上がって来た玉をよく見て落下地点を予測し
③落下地点に正確に大皿を持っていき
④はじかないように膝のクッションを使い優しくキャッチする、
という多様な動きの組み合わせで、体、目、脳をフル活用した感覚統合の結果、初めて成立する技と言えます。

 日本では、子どもの伝承遊びという認識が強く、けん玉に最初に触れる年齢がかなり低い傾向にあります。周りの大人としては、子どもに先述の「大皿」をまず教えてあげようとします。よくある光景だとは思いますが、実は園児や小学校低学年の子ども達にとってはかなりハードルが高く、「できない」「楽しくない」「もうやりたくない」という声に繋がり、けん玉が嫌いになる場合も少なくありません。

 小さな子どもも楽しみながら、一歩ずつこつを覚えられるような仕組みが欲しいと思い、大皿よりも易しい動きをたくさん取り入れた【けん玉検定】を昨年開始し、全国に広めています。一番易しいコースでは、「手で玉を皿に乗せる」、から始まり、「玉を落とさないように5歩進む」「玉を落とさないようにけんけんぱ、する」等、小さな子ども達もできる技(=遊び方)を使った検定で、全国ですでに3万人以上が挑戦しています。

 検定の中には、まっすぐ引き上げる動きが身につく技、膝のクッションの使い方が覚えられる技など、それぞれ意味がある動きを取り入れ、小さなハードルで成功体験を得ながら進めるよう配置しています。「できない」のは、簡単な成功体験と、こつをつかむ体感の積み重ねが足りないだけ。年齢や発達に応じた無理のない動きを、楽しみながら経験する仕組みを整えることで「できた!」の声は増やすことができると考えています。

(グローバルけん玉ネットワーク代表 窪田保)

2019年11月14日 「市民タイムス」掲載

>けん玉検定公式サイトはこちら

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