NHK紅白歌合戦 けん玉ギネス記録 5年間のまとめ
こんにちは!
けん玉歴7年目突入のChan_Eri(ちゃんえり)です。
2022年も間もなく、終わりを迎えようとしています。
年の瀬を感じるテレビ番組の一つとして「NHK紅白歌合戦」がありますよね。
皆さんは、演歌歌手の三山ひろしが歌うバックで、毎年挑戦されているけん玉ギネス記録をご存知でしょうか。恒例となっているこの挑戦。毎年ドキドキしながら見ているよ!という方が私の周りにも沢山います。
この記事では、誰が参加していて、本番までにどんなことをしているのか、2017年から2021年までの5年間、挑戦してきたけん玉ギネス記録のまとめをお伝えします。
けん玉世界記録への道~これまでの軌跡~
【2016年】 第67回紅白歌合戦
曲名『四万十川~けん玉大使編~』
演出の一環として、三山のバックで12人がけん玉を使ってパフォーマンスをした。
ギネス前のけん玉企画、全てはここから始まった……
【2017年】 第68回紅白歌合戦
曲名『男の流儀~けん玉世界記録への道~』
挑戦人数:124人 挑戦結果:失敗
【2018年】 第69回紅白歌合戦
曲名『いごっそ魂~けん玉世界記録への道、再び~』
挑戦人数:124人 挑戦結果:成功
【2019年】 第70回紅白歌合戦
曲名:『望郷山河~第3回けん玉世界記録への道~』
挑戦人数:125人 挑戦結果:失敗
【2020年】 第71回紅白歌合戦
曲名:『北のおんな町~第4回けん玉世界記録への道~』
挑戦人数:125人 挑戦結果:成功
【2021年】 第72回紅白歌合戦
曲名『浮世傘~第5回けん玉世界記録への道~』
挑戦人数:126人 挑戦結果:成功(2年連続)
挑戦しているギネス記録の名前は何?
そもそも、どんなギネス記録に挑戦しているのかというと
「Longest line of people catching a kendama ball consecutively」
直訳すると「けん玉を連続してキャッチする最多人数」
この挑戦では、けん玉に3つあるどの皿に乗せてもよいのですが、紅白では(1人5秒以内に)大皿に乗せることになっています。
けん玉ヒーローズとは?
企画の指揮をとっている「一般社団法人グローバルけん玉ネットワーク(以降GLOKEN)代表・窪田保、けん玉パフォーマンスコンビ「zoomadanke(ず〜まだんけ)」のコダマンとイージーが、全国各地から招集した参加者、けん玉愛好家(ダマー)のことです。
一般参加者はすべてボランティアで、宿泊費、交通費等、すべて自腹参加となっています。
ギネス記録に挑戦、達成するという同じ目標の下、集まった参加者を“けん玉ヒーローズ”と呼びます。
2016~2021までを振り返り
次に、各年のリハーサル状況や場の雰囲気等を少し詳しくお伝えしますね。
2016年 第67回~プロローグ~
実は、2016年の大晦日。ギネス記録への挑戦はなかったのですが、三山ひろしが歌うバックで、けん玉の演出がありました。
けん玉パフォーマンスコンビ「zoomadanke(ず〜まだんけ)」と全国から集まった10名のけん玉ヒーローズがバックダンサーとして参加。
歌われている曲に合わせて、紐を使ったり、動きながら『もしかめ(玉を大皿〜中皿にくり返し乗せる)』をしたりと、12名がバラエティに富んだ動きを魅せ、三山のステージに花を添えていました。
この時の振り付けは、なんと「パパイヤ鈴木」。
演出の一部に、一列に並びしゃがみながら大皿に玉を乗せるという動きが、組み込まれていました。
2017年 第68回(1年目) 失敗
2017年の大晦日からNHK紅白歌合戦内で、けん玉ギネスに挑戦するという壮大な計画が行われました。
全国から招集されたけん玉ヒーローズは年末の3日間、NHK内のスタジオにこもりっきりになり、リハーサルを繰り返します。
“大皿に玉をのせる”は、けん玉の技の中で最も基本的な技です。けん玉をそれなりに続けてきている人にとっては、正直簡単な技。その為、楽勝ムードが漂っていたのは間違いありません。
しかし、いざリハーサルをやってみると成功率は3割程度。これにより不安と緊張が一気に参加者を襲いました。
結果としては、失敗に終わりました。
参加者はステージ上で、立ち位置、立つタイミング、表情、目線、姿勢等、かなり細かく指示を受けます。出演者として振舞うことにプレッシャーを感じて辞退する人が出る程。本番の会場の雰囲気にのまれてしまい、誰が失敗してもおかしくない状況でした。
その時、玉を落としてしまった14番さん。一週間外出することもできず、けん玉に触れることができなくなりました。ご本人の気持ちは計り知れません。
彼への心無いバッシングがあったことも事実でしたが、その状況もチャンスへと変え、各地のけん玉イベントにゲストとして呼ばれたり、週刊誌での対談企画に取り上げられたり、いい意味で注目の的となりました。
とはいえ、挑戦は達成されず、きっとこのまま終わるはずがないですよね……。
2018年 第69回(2年目) 成功
平成最後の紅白歌合戦。三山に再び招集されたけん玉ヒーローズ。昨年は失敗に終わったため、今年こそは成功させる!という強い気持ち、そして“絶対に失敗できない”という緊張感の中での挑戦となりました。
招集されたのは121人の枠に、全国のけん玉ヒーローズ140人。20人は補欠となるのです。
確実に大皿に乗せることを目指していたので、本番のメンバー選出のため、リハーサルは1軍、2軍を決めることから始まり、以下の①〜③を行いました。
①140人全員で大皿に100回連続乗せることに挑戦、そして一度でも落としたら即2軍へ移動。この時点で5人が脱落となりました。
②4グループに分かれ大きな円を作り、順番にお皿に乗せていく、これを10分間繰り返しましたが、脱落者はいませんでした。
③大皿よりも難易度の高い“とめけん”(玉をまっすぐ下から上に引き上げて、剣にさす技)を行い、ミスした人から2軍へ移動。残り15人の脱落者が出るまでサドンデスとなりました。
かなり……かなりシビアな雰囲気でした。
ただ、1軍の誰かが失敗すれば、直ぐに2軍へ移動することも大いにあり、1軍にいるから確実に出演できるというわけでもありませんでした。2軍の補欠だったとしても、1軍に上がれるチャンスもありました。一瞬たりとも気が抜けない状況のなか、最終的に2日目のリハーサルでメンバー決定となりましたが、1軍にいたが2軍となり出場出来なかったメンバーは4人居いました。
そんな雰囲気ではあったものの、本番出場メンバーは多くのプレッシャーを跳ね除け、紅白歌合戦で初めてのギネス記録を成功させたのです。もちろんこれは、集まった140人のけん玉ヒーローズ全員の賜物であると、その場にいた誰もが感じていたことだと思います。そして、昨年玉を落としてしまった14番さんも今年は7番で参加し、リベンジを果たしました。
2019年 第70回(3年目) 失敗
昨年は、厳しい雰囲気で始まったリハーサルだったので、今年は和やかな雰囲気でリハーサル初日を迎えました。
集まった参加者が「挑戦を楽しんでほしい」という、GLOKEN窪田とず〜まだんけの方針により、補欠は最低限の人数となりました。
とはいえ、昨年成功していることもあり、今年も成功への期待が高まるプレッシャーがついてきます。
そのため、参加者全員に毎日、大皿100回連続、とめけん10回連続という練習方法が伝えられました。リハーサル初日に、参加者全員で大皿100回連続を行い、失敗した人は、できるだけ難易度の低い場所へと配置された。
出演者の立ち位置、演出上しゃがんだ状態から立ち上がり、直ぐに玉を大皿に乗せなくてはならない人もいれば、114番からは、立ったまま三山が歌う曲の尺に合わせて微調整をするという難しさが加わる等、様々な方法を試みて人員配置をし、最終的にベストだと思われる順番や配置となるのです。
いよいよ、本番……今年は残念ながら失敗に終わりました。
順調に進んでいるかのように思えましたが、残り39人、86番さんのところで玉が落ちてしまいました。どちらにせよ、残りの39人は玉を大皿に乗せる挑戦を三山まで繋げるのですが、きっと86番さんを含む全員が、悔しい思いで終わったのではないかと思います。ちなみに86番さんは、今までの練習で一度も失敗していませんでした。
ただ、本番前はいつもと違う感覚が自分の中にあったそうで、玉は大皿に乗ったが、手が震えて、玉は安定することなく落ちてしまったそうです。本当に誰が玉を落としてもおかしくない状況での挑戦だと感じますね。
2020年 第71回(4年目) 成功
コロナ禍に入って、初めての紅白歌合戦。
これまで、全国から招集されていたけん玉ヒーローズは、ご時世柄もあり参加が難しく、関東近郊のダマー中心に集まりました。
今回は徹底した感染対策の下、3日間NHK内のスタジオでリハーサルをし、例年とは違った緊張感の中、紅白のマスクを着用しての挑戦となりました。
コロナ禍前は、ステージに立つ際に、隣の人との間隔がとても狭かったのですが、今年は両手を広げられる程のソーシャルディスタンスが確保され、気持ち的にも少しゆとりを持って玉を大皿に乗せることへの集中が出来そうでした。
昨年は失敗となり、悔しい思いをしたけん玉ヒーローズ。今年も“失敗できない”というプレッシャーの中での挑戦となりました。
コロナ禍に入り180度生活が一変、世の中も今後どうなっていくのか、不安な中のけん玉ギネス記録への挑戦……結果は、見事成功!!
この挑戦を通して、勇気や感動を貰った方もいるのではないでしょうか。
さて、来年も挑戦は続くのでしょうか……?
2021年 第72回(5年目) 成功
この年はNHKホール(耐震工事中の為)に代わって、49年ぶりに別会場・東京国際フォーラムでの開催となりました。毎年ステージ上で、客席を目の前にして挑戦していましたが、この年は東京国際フォーラムのガラス棟からの中継でした。
コロナ対策により、全員での練習時間も思うようにとれない中での挑戦となりました。
目の前に観客や壮大な空間が広がっているわけではないですが、昨年、成功したプレッシャーや毎年少しずつけん玉ヒーローズのメンバーも変わってくるので、各々によってプレッシャーの度合いも違ってくるかと思います。そんな中での、今年の挑戦は成功!!
初の2年連続記録更新となりました!!
2022年の挑戦はいかに……
5年間続いてきたけん玉ギネス記録挑戦への道ですが、ただ“出ているだけ”というわけではなく、上記のようなドラマがあったのです。
このまとめ記事により、“けん玉ヒーローズって、こういうリハーサルをしているんだ”と、少しでも裏側を知って貰えたら嬉しいです。
今年も三山ひろしとけん玉ヒーローズの挑戦が決定しています。
6回目の挑戦となるギネス記録への道、今回の挑戦人数は127人とさらに大所帯。
3年連続記録更新となるのか、紅白歌合戦はもちろん、けん玉ヒーローズの勇姿を見届けてみてはいかがでしょうか?
今回、筆者は裏側レポートの為、出演者のサポートにまわります。今年のリハーサルや出演者の状況等、今後、お伝えできたらと思います。
あの何とも言えない、感動の瞬間に再び立ち会えることを今から心待ちにしています。
一部参考記事
https://www.fujitv-view.jp/article/post-42264/
https://www.gloken.net/jp/blog/202201170940/
Chan_Eri(ちゃんえり)
けん玉歴:7年目突入
職業:保育士
けん玉先生取得/けん玉検定エキスパート3級合格
マテオチャンスは人生で1回成功/ジャグ系はまだまだ練習中
2018年第69回紅白歌合戦けん玉ギネス記録に参加し、成功の瞬間に立ち会う
KWC出場歴:5回(2022年込み)